未来創造　日記　

　携帯電話のアラームが鳴った。設定音は黒電話、昔はうるさいという印象しかなかったこの音だが
最近ではもっとも目覚めとの相性の良い音である。アラームを止めると同時に時間を確認する。
6時30分、毎朝見慣れた時間。また日付だけが更新された変わり映えのない一日が始まる。

　覚醒した頭とは裏腹におぼつかない足元、ユラユラした足取りで洗面所に向かいまずは嗽をする。
昔から変わらない自分だけの朝の習慣である。顔を洗うのは後回し、その後は同じくハッキリしない
足取りのまま外へ・・・一度大きく深呼吸して朝を感じ終えたらポストを開ける。
新聞に広告チラシ、何枚かの封書、文書内容は違うがいつもの朝の光景。
手を伸ばし一度に掴み取り出した腕の横から一枚の薄い紙が地面に向かい落下した。

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　まるで一ヶ月前にでも届いたのかと思えるほど・・・机の上に置かれた白い紙は所々に皺が見られ、
少し色褪せているようにも見えた。　昨日届いてから丸一日、何度も手に取り、何度読み返しても
変わるはずのない文章を飽きることなく何度も目を通し実感をかみ締めていた。
　
　工場の内定くらいで大袈裟な・・・思う人もいるかもしれない。しかし、八つ当たりとばかりに世間を
恨み世情に嘆き、そして人を嫉み疑い続けた一年を過ごしたこの男、つまり私にとっては今年一番の
事件であり、久方振りに感じた喜びであった。　
　
　少し遅くなったが、本日記を書く男(私)のプロフィールを簡単ではあるが紹介していこうと思う。

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　6時半・・・いつも通りの目覚め、半身を起こし眠気眼を擦りながら壁に立てかけたカレンダーに目を向けた。
太いマーカーペン、強い筆圧で描かれた赤い○に囲まれた日付・・・。
　少し前の朝には心地よい春の光風が頬に吹きつけたものだが、ここ数日は梅雨の影響もあるのだろう、
湿気と熱を含んだせっかちに夏めく風が吹き、気の早い初夏の到来を告げようとしているかのようだった。
　　
　6月11日(月）晴れ。いよいよ仕事の初日を迎えていた。

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　『創造日記～日付～』　『妄想　創造日記～日付～』
現在までに投稿させてもらった日記を見てもらえれば・・・勘のよい人はお気づきだろう。
タイトルには上記『～』の2種類がある。

　『創造日記～日付～』　
小説風をテーマに書かせてもらってる故、雰囲気を盛り上げるための多少の脚色・美化表現、
また小ネタを含んではいるが、タイトルにある日付の出来事を基本ノンフィクションで書いている。


　『妄想　創造日記～日付～』
頭の中ではあらゆることを経験、精通している。
現実世界妄想は当たり前、時には性別を超越し女性世界を体験、世を惑わす魅惑の蝶になることも・・・
時には時代を超越して憧れの山本勘助と対談、きつつき戦法を成功に導くことも・・・
時には火の国を離れ世界に羽ばたき・・・

とにもかくにも時間の許す限り脳内トリップ妄想に走るという筆者の持つ危険な癖を具現化。
・・・とは言っても本日記では上述したような壮大な妄想に走ることなく、現実的レベルでの妄想文に
とどめておこうと思う。(読んでくれる方の非難の声が怖いので)
タイトルにある日付を迎える前に書いているため完全フィクションである。


また今後は趣味である映画や音楽・・・瞬間的に思いついた事柄を突発的に書いてしまうことが容易に
想像出来るため、これからも文を読む前にはタイトルに着目していただきたい。

　※タイトル頭に『妄想』表記なし・・・ノンフィクション
　※タイトル頭に『妄想』表記あり・・・フィクション

　　　　　　　　　　　　　　　　　今後も愛読宜しくお願いします。

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